私たちにとって花は生活必需品ではありません。
別に花が無くても生活に困るわけでは無く、
花が無いことで生活に大きな支障が出るわけでもありません。
ただ、花のある日常はとても素晴らしいです。
あなたは誰から花を貰ったことはありますか?
それとも誰かに花を贈ったことはありますか?
花を貰った時、もしくは贈った時、あなたはどんな感情だったでしょうか。
嬉しい、という単純な感情だけでは無いかもしれません。
時に花は悲しみを紛らわす為に贈られることもあり、
また、謝罪という意味でも贈られることがあります。
花には沢山の種類があり、色があり、花言葉があります。
まるで私たち人間の感情が沢山の顔を持っているように、花も沢山の顔を持っています。
あなたが誰かに花を渡すとき、花だけを渡しているのはありません。
あなたが伝えたい感情を、花と一緒に添えて渡しているのです。
だからこそ相手は花を受け取った時によりいっそう心に響く何かを感じることができるのだとおもいます。
少し前置きが長くなってしまいましたが、今回は花について話していきたいとおもいます。
誰かから花(切り花)を貰ったら嬉しいですよね。
私も卒業や祝い事で人から花を貰うことが何度もありました。
その度にとても嬉しい気持ちになるのですが、一方でいつか枯れてしまうのが可哀そうだな・・・と少し考えてしまう所があります。
やはり、形あるもの、いずれは朽ちてゆく運命にある。
知ってはいるものの、せめて我が家にいる間は少しでも長持ちさせてやりたいという気持ちになります。
一般的に切り花の寿命は春・秋は1週間~10日、夏は4~5日、冬は1~2週間と言われています。
せっかく切り花を飾るのなら、少しでも長く元気な状態でいさせてあげたいですよね。
そこで今回は、とても簡単なやり方で切り花を長持ちさせる方法があるので、その方法について紹介したいとおもいます。
と、その前に花が枯れてしまう理由について説明します。
まず、花が枯れる一番の要因は、水分不足、これが最も大きな要因です。
なぜ、水分不足が起こるのか?
通常、植物は根から水分や養分を吸収しますが、
切り花には根が無いため、茎から直接水分を吸い上げます。
この茎の部分は常に花瓶の中の水と触れている為、
時間が経つにつれ、茎が腐敗し、花が充分に水を吸い上げれなくなります。
その結果、花が水分不足=枯れてしまう に繋がるというわけです。
したがって、いかに花に水分を効率的に吸わせ続けられるかがポイントとなります。
※ちなみに、切り花に再び水を吸わせるようにすることを水揚げといいます。
どうすれば、花が水分を効率的に吸うことができるのか?
ずばり、水切りという手法を使います。
水切りをする上での要点はたったの3つ
- 茎を水中で切る
- 茎を斜めに切る
- 茎は鋭利な刃物でスパッと切る
それぞれ説明をしてきます。
1.茎を水中で切る
茎が水に触れ続けることで腐食することは先ほど説明しました。
茎が腐食するから定期的に切ろう!こう思い浮かぶのは簡単だとおもいます。
なぜ、水の中で茎を切る必要があるのか?
それは、切り口から空気が入った場合、道管内で気泡となり、水の吸い上げの妨げとなる為です。
■中学理科のおさらい
根から吸い上げた水や養分が通る管を道管といい、光合成から得た養分が通る管を師管という。
なので、茎を切る際は水の中で切るようにしましょう。また、お店から買ってきた切り花も水切りをしてから生けるといつもより長持ちするとおもいます。
2.茎を斜めに切る
これは理由がシンプルです。斜めに切った場合、真横に切るよりも断面積(道管の面積)が大きくなる分、より多くの水分が吸収できるようになる為です。
私は大体、斜め45度ぐらいを目安に切っています。
3.菊は鋭利な刃物でスパッと切る
これも理由はシンプルです。切断部分の茎をキレイに切ることで、できるだけ道管を潰さないようにする為です。
以上、水切りを行う上での要点について説明しました。
水切りは可能であれば毎日行うのがベターですが、茎の長さや季節柄に応じて2日に1回だったり調整していけば良いとおもいます。
ただし花瓶の水は細菌の増加を防ぐ為、毎日交換してあげるのが好ましいです。また、ここでの注意点としては、花瓶に入れる水の量は茎がどっぷり漬かるまで沢山いれないこと。茎に接する箇所から茎が痛んでいきますし、茎が痛むと水も汚れてしまいます。
切り花は茎の切断面の道管から水分を吸うので、花瓶に入れる水の量は3cmもあれば充分です。
以上、切り花を長持ちさせる方法について、簡単に説明させて頂きました。
私自身、春夏秋冬に一度は花を贈っていますが、
花を贈る理由はやっぱり相手の喜ぶ顔が見たいから、これに尽きるとおもいます。
特に記念日でもなく、何気ない日常でささやかに出来るサプライズ。
最初のうちは少し照れ臭いかもしれませんが、慣れてしまえばどうってことありません。
あなたの好きな人、感謝を伝えたい人、両親、誰にだって良い。
言葉だけでは少し物足りないなと感じた時、
おもいきって花束を渡してみてはいかかでしょうか。
コメントを残す